雪・岩・アルプス ISBN:4122042674 出版社:中公文庫 著者:藤本九三 税込価格:980円 推薦書店:清風堂書店 著者によると夏の日本アルプスなどは テントをかついで連泊するハイキングだそうである。 私は40代から300メートルの「山」に入り始め、 未だにそんな連泊など及びもつかぬ軟弱者である。 「吹きすさぶ烈風は、凍った山の斜面に 降り積んだ雪を掻き集め、尾根の所で横殴りに雪煙を掲げ、 さらに旋風を巻き起こしては 恐ろしい『ふぶきの柱』を押し立てる。 その尾根筋をたどる一行は今にも足を浚われそうだ。 そして時には、氷片を含んだ吹雪が礫のように頬を撃つ。 誰の顔を見ても眉毛は白く霜をおき、口髭は凍って 氷柱が下がっている。経験からすると気温は零下25度である」 (モン・ブラン登攀記より) 先日、ある市(人口7万人)の100坪の書店 (15年前open)を訪ねたこの2、3年で100~400坪の書店 が4店出たそうだ。売上は半減。正に氷河期。 私の低山徘徊(7~10時間)でも精一杯に苦しさと疲労を味わえる。 つかの間の人生擬似体験がわずかな明日の光へと 導いてくれているのかもしれない。
| お勧め本::フィクション・文芸・小説など | 2009.01.04. Sunday 11:29 PM |
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