日書連10月移動理事会報告

2003年10月23日  徳島にて

1、日書連マークへ大阪屋が全面的にバックアップを表明。
兼ねて京都組合などから、現在のマークが小。中学校にしか適用しないのでバージョンアップを要請されていたが、表記の支援の確約を得て、公共図書館仕様でも大丈夫になった。現在TRCは公共図書館2000館に入っているとの事。バトルも激しい。

2、e-ブック、コンソーシアム設立総会。50数社が(松下、東芝など)が加盟。
総会での講演から。立花隆氏;「グーテンベルグ以来の劇的な変化の時代」里中満智子氏;「手のひらに図書館を」。ソニー、講談社がコンテンツセンター設立。その標準化へ。

3、貸与権。来年8月法制化、再来年4月実施のメド。
この件に関して、書店の介入(井門委員長の発言。私の考えでは恐らく書店側の取り分の事か)はこの11、12月からであると。

4、出版社の在庫情報開示の問題。
現在各取次が独占していて書店から覗けない状態。この事を追及するとなぜか書誌情報に戻る。取次間の統一のことを含めて、行きつ戻りつしている状態。

5、万引きの件。
東京では12月から、
1,万引きの指摘は店を出てからであったのを店内でもカバンや衣服に入れたりした場合、声をかける。
2,発見の時は、損害賠償を申し入れる(例えば徳島の宮脇書店では、「定価の5倍いただきます」と店内に張り紙しているそうだ。それは、法律的にいいのか、との質問に店内で常時・事前に告知していれば適法だそうだ)。その内容のポスターをつくり、東京都・警視庁後援を入れて一大キャンペーンを行なうそうだ。
群馬では、18才未満からの買取原則禁止の条例が12月に改正される見とおし。
また、東京都が青少年健全育成条例を個別指定から包括指定(不健全図書)にするよう要請してきていることについて、議論があった。

6、雑誌発売日年末年始。
週刊誌12月27日(土)、一般誌同29日(月)まで。
年始は、いずれも1月5日(月)より。後は並河氏の報告どおり。倒産出版社問題は進展なし(発言はしたが)。

7、ヤマダ電機・ポイントカード問題。
取次が行動を起こすように、出版社に要請文を出してもらう。10月28日の本部委員会で各社の文案が出たら、11月7日以降に「お願い」が取次から出される。同電機は訴訟も辞さずと表明しているらしいので、キチンと対応する。

8、三省堂「CLUB SANSEIDO」カード問題。
今年4月から10月までの動きを出版物公取協よりレジメにて報告。7月18日公取委より「本件は顧客誘引する手段のものだから、景品類に該当する」との判断が出ているので、取次2社と当該書店のトップ会談で解決するよう運んでいる。

その他。相賀社長は1%でも値引きだと明言した。
紀伊国屋会長も再販問題で要請があれば動くと言ってくれている。取次は小には100%支払いしないと商品を止めるなどとしながら、上場会社(Y電機)には及び腰である。
雑誌コードが07年から(その1年前から)米国に返却、そうすると現在のPOSで読み取れない状況が一部に出る。旭川に宮脇が400坪で出たが、ジュンクも同規模で出るらしい、大変だ(36万都市)。
小樽の話も出た。FCで1200坪、1日約100万円。陰山公取協専務理事の三省堂問題解決への決意も聞かせてもらった。今回はあまり飲まなかったので情報の収集は実りがあった。

私は、読書推進運動について、神奈川県の経験を拝聴。
これまで、神奈川図書と神奈川新聞などを中心に行なわれていたが、二年前より推進協議会を設立。
1,夏の課題図書、
2,年間の地元出版社を基盤に選定図書(100冊前後か)。
3,「読書ノート」5万部を配布。優秀作品に「書店クジ」を贈呈。県教育委員会も入り、選定するので、学校図書館は、大体購入するなど組合運動と読書推進、売上拡大などが相俟って相乗効果を生むように進んでいるらしい。まあ良いところばかりではないだろうが、資料一式を送ってもらうようお願いした。

近畿ブロック会が理事会後あり、
1,新春互礼会の持ち方、
2,図書券の発券をカードのみにする問題、
3,次回の開催地について話し合った。
京都組合は日書連理事会とともに来られなかった。